海外進出成功は市場調査にかかっている!そのチェックポイントとは

グローバル経済に伴い、日本の大企業だけでなく中小企業の海外進出が盛んです。自社の製品を販売するために海外パートナーと契約を結んだり、支社や支店を海外に設置したりするなど、事業の規模にこだわらず、意欲的な企業の海外進出はますます広がりをみせています。しかし海外進出は綿密な計画のうえに検討するべきもの。そこでまず必要なのは市場調査です。成功に役立つ市場調査のポイントをご紹介します。

海外進出!その前に抑えておきたいポイントとは

自社の製品やサービスなどの販路の開拓、拠点を設置するなど、これまで大企業が主に行ってきた海外進出が中小企業でも盛んに行われています。世界に目を向けたときに、その市場規模は国内市場と比べると10倍ほど違うといわれているのです。日本の文化や製品が、外国で注目を集めている現代ではビジネスチャンスととらえる経営者が多いのは当然のことともいえるでしょう。
しかし、資本があれば成功するものではありません。自己満足ではなくしっかり結果が出すことができリターンの取れるビジネスを展開する必要があります。そのために抑えておきたいことはどんなことでしょうか。そのひとつは思考を変えることです。製品やサービスの海外向け仕様、経営者や担当チームの価値観を180度変えることなど、国内ビジネスでの慣例や流れをそのまま持ち込まないことが大切でしょう。そして具体的な作業として、市場調査を行い現地の状況を把握することが重要です。

特に市場調査が必要なワケとは

どんな業種においても、新規開拓する場合にはその分野の市場調査、マーケティングは必要不可欠です。
しかし、市場調査の目的が、国内マーケティングとは少々異なります。もちろん、国内マーケティングと同様、現地での同様の製品の販売状況や現地外国人の嗜好やどこに拠点を置くのが最適かなどの調査は必要です。そのほかに実は国内マーケティングとは別の調査を行う必要がある事例があるのです。それは海外パートナーの企業として資質です。例えば国内で販売している製品の取引のオファーがあった場合に、海外への販路拡大のチャンスと見て、よく相手企業の状況や資質などを見極めずに取引を始めた結果、相手企業が良くない会社だったために返って大きな損失をこうむってしまった…という例もあります。企業の詳細なデータをつかみきれずに失敗したということのないように、現地状況だけではなくパートナー企業の調査も綿密に行うことが大切でしょう。

市場調査の方法とそのメリットは

では、おける市場調査とはどういう方法で行うのがよいでしょうか。
市場調査の方法はいくつかあります。そのひとつが訪問調査です。実際に現地に赴き、対象企業や消費者などに調査員が直接訪問し、アンケートに答えてもらうという調査の方法です。市場調査の方法としては古くから行われ、信頼や効果の高い方法として行われていますが、時間やコストもかかります。しかし対象企業の経営状況やバックグラウンド、消費者マインドを詳しく知ることができるので有効です。また、直接顔を合わせるので、その後の協力が得られる可能性もあります。
そしてインターネット調査です。インターネットを通じて、パートナー候補の企業の情報収集、現地の状況や消費者の嗜好・動向の把握を調査できます。インターネット調査では低コストでスピーディな情報収集が可能なので、あまり市場調査にコストや時間をかけられない企業にはメリットがあります。ただし正確な情報かどうか確証を得ることも大切ですので、他の調査方法と組み合わせて判断する必要があります。

成功への道・市場調査は段階ごとに行うべき

成功させるためには、緻密な計画とデータに基づいた正確な市場調査がまず必要です。そして市場調査を行う上でさらに大切なことは、いかに効率的でムダのない市場調査ができるかということでしょう。そのためには、市場調査の目的や調査項目を明確にし、調査をするためのツールを項目に応じて、あるいは段階的に変えて行うことも大切です。例えば、おおまかな現地状況やパートナー調査はインターネット調査、あるいは海外企業の参加が多い大規模商談会や展示会に参加するなど、国内にいながら情報収集できることはたくさんあります。商工会議所など信頼できる団体からの紹介もひとつの手です。大きなチャンスを生かし、成功を手に入れられるかは、現状を知ることから始まります。確かな情報を集め、海外進出へのスタートを切りましょう。

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